基本目標U 男女共同参画社会ができる環境づくり 働くことは、一人の人間として自らの能力を開花させ、経済的にも精神的にも自立
し、充実した人生を送るための基本的な権利の一つといえます。近年、価値観の多様化 により、女性も就労を希望する人が増えてきており、「男女雇用機会均等法」や「労働 基準法」の改正など、男女がともに働くための法的な整備は進んできました。しかしな がら、職場での男女差がまだまだ残っています。 また、家庭での役割を性別で固定的に決めてしまう意識があると、女性は働くことに
加えてさらに家事、育児、介護も担わなければならないなど、多くの負担を抱えてしま うこともあります。 その結果、望み通りに働けなかったり、仕事をやめざるを得なくなったりする場合も
あります。働く意欲のある男女が、それぞれの能力を十分発揮し活躍するためには、仕 事と家事、育児、介護等を無理なくこなせるような相互理解と男女の共同参画が必要と されています。 そのようなことから、職場、家庭、地域の場などのあらゆる機会において、私たち一
人ひとりが主体となって、男女平等の意識づくりを進めるとともに、働く男女への社会 的な支援が強く求められています。 基本施策
1.政策・方針決定過程への女性の参画促進
2.職場における男女共同参画の促進
3.農林業、自営業における男女共同参画の促進
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基本施策1 政策・方針決定過程への女性の参画促進
社会的方針決定の場を含め、あらゆる分野に共同参画することは、調和と均衡のとれ
た社会を築く原点です。 しかし、身近な地域活動等では、実際の活動は女性が担い、役職は男性が担うという
事例が多く見られ、また、審議会等委員の女性の登用率も低い状態にあります。 町の人口の過半数を占める女性が、政策方針決定過程にほとんど関わっていないとい
う現状ではとても男女平等の社会とは言い難く、魅力あるまちづくりを展開していくう えでも、女性の意見を町政に反映する必要があります。 そのためにも、町の審議会や委員会への女性の参画を積極的に推進し、登用方法や制
度の見直しなどを進めるとともに人材の育成が急務であり、女性の能力を発揮できる条 件整備が必要です。 ◇施策の方向◇
(1)各種審議会委員等への女性の参画促進
(2)女性職員の職域拡大及び管理職への登用
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基本施策2 職場における男女共同参画の促進
雇用分野において、男女が均等な機会を有し、意欲と能力に応じた待遇を受けるため
には、職場慣行における男女格差や性別役割分担意識の解消、女性の職業意識・能力の 向上と積極的活用への取り組みが必要とされています。 また、少子・高齢化社会においては、将来的に予測される労働力不足を背景に今後も
女性への期待が高まると思われます。 そのためには、女性が働くための支援と、働き続けるための職場環境整備が必要で
す。 ◇施策の方向◇
(1)男女平等意識の浸透
(2)男女の均等な雇用機会と待遇の推進
(3)セクシュアル・ハラスメント防止の意識啓発の促進
(4)育児・介護休暇制度の充実
セクシュアル・ハラスメント 一般的には雇用の場での性差別の具体的な現れとしておきる「性的いやがらせ」をい
います。身体への不必要な接触、性的関係の強要、性的なうわさの流布、多くの人の目 にふれる場所へのわいせつな写真の掲示なども含まれます。 _______________________________________
基本施策3 農林業、自営業における男女共同参画の促進
農林業や自営業は、家族を中心とした経営形態が多く、仕事と生活が密接につながっ
ているため、労働時間が長く休日等も不規則になりがちです。 さらに、女性は家事・育児・介護等でも中心的な役割を果たしており、仕事・家庭の
両面で加重な負担の状態にあります。 このようなことから、女性が無理なく仕事と家庭を両立できるよう、労働報酬や労働
時間、経営上の役割分担、家事・育児等の分担を取り決める家族経営協定の締結を進め ていくことが必要です。 また、生産組織や組合の委員・役員として方針を決定する場への女性の参画は依然と
して少ないことから、男性の意識改革と共に、意思決定過程への女性の参画を積極的に 進めていく必要があります。 ◇施策の方向◇
(1)女性の労働条件の改善
(2)家族経営協定の締結促進
家族経営協定 農業等の経営を担っている家族の皆が話し合って、経営の方針、労働報酬、休日・労
働時間等について文書で取り決めるもの
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